Power & The Glory~You'll Never Walk Alone.

セレッソ大阪&Liverpool応援ブログ

【C大阪】前半総括。ユン監督の本当の凄さ。

今週はサマーブレイクなるものらしくリーグ戦はお休みです。

しかも3週間も!うちは8/13代替の浦和戦がありますが。

途中にセビリア戦やルヴァン杯天皇杯をこなしますが、

恐らく、控え組中心で主力はお休みです。

と思ったら、蛍だけは水曜の天皇杯は120分働いてました。

恐るべきタフさです。で、この試合も勝つ。

これこそユン監督の最大の特徴であります。後ほどゆっくり。

ちなみに球際がゆるゆるな親善試合には全く興味ありません。

ということで、今週は前半戦の快進撃を振り返ってまいましょう。

開幕節の磐田戦は3年ぶりのJ1に恐る恐る入ったゲームでした。

と言いつつも、ユン監督がもたらした規律性は明らかでした。

守備と攻撃のバランスを取るサイドバック

糸の切れた凧状態のソウザが中盤で落ち着いてプレー。

攻撃面ではまだまだの印象でしたが守備に関しては

鳥栖と同様に見事に整備されていました。

それなのに昨シーズン、散々やったダメ監督さんが、

インタビューで「昨年整備された守備を今年で確立した」と

ほざいていた時には軽い殺意すら覚えました。

そんなダメ監督との一番の違いは、全員出来るハイプレスと

それを支える運動量。ハイプレスはバラバラには出来ません。

チーム全体での規律と運動量が求められる高度な戦術です。

それをたった3ヶ月弱で習得させたユン監督の手腕は恐るべしです。

昨シーズンは個々にボールを勝手に追い掛けているだけでした。

要はダメ監督さんは全く仕事出来ていなかったことがわかります。

そして、第2節。

ある意味、今シーズンの節目に上げる人も多い試合です。

整備されていたはずの守備が浦和にちんちんにやられます。

さすがJ1は甘くないと実感したこの試合。

1つの大きな転機がありました。

そう、山村のFW起用です。

練習でやっている話は聞いていましたが、ここで初お目見え。

山村がピッチに入ると、今までなす術がなかった浦和に対して、

次第に押し戻せるようになって来ます。

その時は浦和が3点取ったからペースダウンしたからやと

私は思っていましたが、今なら山村の投入が浦和に混乱を

もたらしていたことが確信できます。

第3節以降はその山村を中心として攻撃が少しづつ良化します。

J2時代のライバル札幌に分けた後の3連勝。

整備された守備に加えて山村の開眼で攻守のバランスが良くなります。

しかし、並行して新たな課題も見つかります。

それは当ブログでも指摘していた”締めの形”です。

3連勝はしていましたが、最後の15分は追い付かれても

仕方ないようなバタバタの展開が続きます。

そしてその後の2試合で課題は現実になります。

ダービー&甲府戦はリードしながらリードを守れずドロー。

ユン監督になって明らかに守備は整備され、

山村のFW起用で攻撃は活性化されるも

いわゆる”勝負強さがない”。

これはセレッソの伝統とも言える欠点であります。

私が22年セレサポをやっている中でこの伝統だけは誰も

変えることが出来ませんでした。

そう、あの名将レヴィー・クルピでさえも。

優勝に王手を掛けた時もどちらか言うと”勢い”でした。

この伝統だけはユン監督でも変えるのは無理かな?と

この時は心の奥底では思っていました。

もちろん、結果は皆さんの御存知の通り。

私の22年の常識をすべて覆す結果になって来ています。

そして飛車、角抜きの川崎に勝利後、

久しぶりに黒星を喫します。それが前節の相手、柏です。

久しぶりの敗戦でも満足の行く1戦でした。

恐らく、皆さんはセレサポ目線なので厳しいハイプレスに

何も出来なかった印象もあると思いますが、

それは柏さん側もセレッソ相手に同じ感想を持たれています。

赤鹿さんみたいな常勝軍団だと負けている限り、不謹慎と

怒られそうですが、18位スタートのセレッソにとって、

J1上位の試合展開を互角にやれたことは誇りです。

つまりJ1で通用するプレスであることを再確認出来ました。

その後に広島とのオープンな打ち合いに勝利しますが、

私はその前に柏戦の後のルヴァン杯で主力を起用したことが、

最大の驚きでした。この傾向はこの後も続くのですが、

負けたり、分けたりしたらカップ戦に主力を使います。

修正、懲罰、メンタルの克服等々、目的はわかりません。

でもユン監督の勝利へのこだわりが垣間見れます。

勝てないと何かやらないと気が済まない。

そんなユン監督の勝利へのこだわりが見られます。

おまけにリベンジに成功するとBBQをやったりと、

アメとムチで選手のハートも鷲掴みです。

その後、苦手なリトリートする大宮相手にも、しっかり勝利し

私が”強い”と唸った神戸戦を迎えます。

色々と勝ち方はあるのですが、この試合はあらゆる要素の詰まった、

上級で強者の勝ち方を示したゲームだと思います。

詳細は当ブログを参照ください。

ユン・セレッソは本当に強いと確信に変わった試合です。

そして、この神戸戦を勝てたことが自信を深め、更なる快進撃へと

繋がります。又、この辺りから締めの形として山村をさげた

5バック5-4-1が安定感を増して来ます。

課題をしっかりと改善するユン監督らしさも満開です。

その後、リトリートタイプの新潟と清水に1勝1分け。

この辺りは清水戦に代表されるように立ち上がりの緩さから

結果として苦しむ形になりました。

そんな展開の中、ユン監督が後半に得点を取りに行く形、

大胆な選手交代、戦術交代が光り出します。

交代においてはチームの中心選手だろうがお構いなし。

相手の戦術を見極め、必要な選手、戦術を変える。

得点を取りに行く時は大胆な手を加えます。

清水戦はドローに終わりましたが、この試合があったから、

その後の東京、柏の逆転勝利につながったんだと思います。

そう、前半でリードを奪われたなら、なりふり構わず

点を取りに行く。そんなユン監督の意図が直近の3試合で

根付く結果となりました。

これってメンタルが弱いセレッソにとって簡単なことでは

ないことはセレサポの皆さんならご存知の通りです。

1点取られると下を向いてなかなか立ち直れないセレッソ

とって、これって画期的なことなんです!!!!!!

現に5月の柏戦は失点後は若干下向き気味でした。

しかし、前節の柏戦。失点後に下を向いている選手はゼロ。

そのことに一番の驚きを覚えました。

セレッソユースの女子校と揶揄されたメンタルが、

まるで男子校の一昔前の部活の雰囲気を生み出していました。

ここまで前半戦を振り返って来ましたが、

ユン監督の恐ろしいほどの手腕がよくわかります。

よく山村のFW起用が取り上げられますが、

私にとったら大したことではありません。

確かに素晴らしい彗眼ですが、他の監督でもある話です。

首位に立って、マスコミがわかりやすい理由を見付けて

騒いでいる程度に思っています。

残念ながらそれではセレッソはここまで強くなりません。

もっと伝統的な問題を抱えているクラブなのです。

22年サポをやっているからわかるユン監督の凄さ。

それは”真の強さ”とそのメンタリティを植え付けていることです。

他のクラブのサポさんからすれば、何を当たり前で、

抽象的なことを言い出してるんだと言われるかもしれません。

でも、セレッソと言うクラブに根付く深い問題なのです。

技術は高い。

攻撃は面白い。

その反面、

メンタルは弱い。

内容で勝って勝負に勝てない。

これ、22年間誰も変えれなかったセレッソの伝統です。

だから、少しバランスが崩れると歯止めが効かず、

ジェットコースターのように落ちて行きます。

まあ、私自身はこういったクラブが好きですし、

少しくらい出来が悪い方が愛着も沸いたりするので、

個人的には愛着が深まる一方でしたから(笑)

だって、悪魔さんやモウリーニョチェルシーなんて、

どんなに強くても絶対に好きになりませんから。

だけど、ユン監督はそんなセレッソの伝統を変えようとしています。

今のセレッソに女子校と揶揄された選手はいますか?

今のセレッソに面白いけど勝てないなーなんて試合ありますか?

全員最後までファイトしています。出来ないとすぐに交代ですからね。

自分達のフットボールではなく勝つためのフットボールと割り切れます。

レヴィーでも変えることが出来なかったセレッソの伝統。

22年続くセレッソの伝統。

それを半年ですべて変えようとしています。

レヴィーは自分達のフットボールで何とか勝とうとします。

ユン監督は自分達のフットボールが分が悪いとみると、

すべて捨ててなりふり構わず勝つためにすべてつぎ込みます。

レヴィーが真司と乾2枚下げてパワープレーなんて

余り見た記憶がないですよね。

でもユン監督は対地がダメなら空中戦と割り切れます。

そして空中と決めれば、ポンポンとハイボールを送ります。

現に清水戦はドローに、柏戦は勝利に結びついています。

とにかく勝つためには割り切って色々な突破を試みます。

そしてユン監督の勝負への執着を表す現象が、

控え組が一度も負けていないことです。

私はルヴァン杯は見ていないのでほとんど取り上げていませんが、

神戸戦後には思わずブログを更新したほどの衝撃でした。

そして水曜の天皇杯もしかり、勝負に勝ち切ってしまいます。

内容が悪くても勝負に勝ち切れるんです。

とにかくこれがセレッソの伝統を根底から覆しています。

内容が良くても勝てないというセレッソの伝統。

というか私はそう信じています。

ボールを持たされているだけと言われることも数知れず。

特に引いて守る相手に滅法弱く、美しいフットボール

CKからのワンプレーで負ける。何度も観て来ました。

今シーズンはそんな苦手な相手からも勝利をもぎ取っています。

セレサポの皆さん、ドローとなった清水戦くらい

笑い飛ばしてください。たまにはしゃーないと。

とにかく今まで見たことがない衝撃を与えています。

それをマスコミごときに山村のコンバートで

片づけられると、少々イラッとします。

しかいまだ超えねばならぬセレッソの伝統は多くあります(苦笑)

少し悲しい話ですが、だから3度も降格しているのです。

これらの伝統も超えて行ってくれるのか?本当に楽しみです。

全部は無理でも、一番超えてもらいたい伝統は、

優勝決定戦の致命的な弱さですね。

過去、5回、目の前で優勝が逃げています。

この伝統を何とか変えてもらいたいです。

その後の良かった年の翌年に降格と言う伝統は、

優勝出来るなら涙を飲んで受け入れます!!!!(笑)

だけど、初めてセレッソというクラブが『戦う集団』に

変貌させてくれたユン監督のここまでの功績に頭が下がる思いです。

まだ道半ばであり、これからいくつかの壁にぶち当たるかもしれません。

でも、ここまででもセレッソというクラブに大きな軌跡を

残していることには間違いありません。

そんなユン・セレッソを後半戦も応援して行きたいです。

後半は恐らくマークも厳しくなると思います。

主力のケガもあるかもしれません。

特にセンターラインのヨニッチ、ソウザ、山村が

長期離脱したりすると苦しい道が待っているかもしれません。

そうなると迷宮に迷い込むかもしれません。

それがフットボールと言うものです。

でも、そんな試練もユン監督ならもっと強くなれる予感。

この監督が5年いれば必ずタイトルの夢に届きそう。

とにかくそれくらいの常識外れの名将です。

それだけに監督の契約が一番のこれからの心配点であり、

監督交代すると、何となく降格しそうな今日この頃です。

余談ですが、

それにしても大熊がインタビューで偉そうな発言を

している姿はホンマに腹立つわー!

では皆さん!後半戦も応援して行きましょう!